料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「スパイスたっぷりチキンカレー」。
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こちらは何年か前にスリランカの人に教えていただいたカレー。さまざまな香りのスパイスにココナッツミルクのコクが加わり、見た目よりもマイルドな味わい。水の代わりにフレッシュトマトがたっぷり入っているので、サラッと食べられて夏にぴったりですよ。
まずは骨付き鶏もも肉に下味を付けましょう。その間、野菜を炒め、スパイスを加えて焦げないように混ぜ、香りを出します。辛みが苦手な方は、チリパウダーの量を加減してください。
スパイスはお好みですが、クミンやコリアンダーなどが配合されたガラムマサラはおすすめ。クローブやシナモンは甘い香りが特徴。カルダモンは清涼感があり、少したたいて使うと香りが引き立ちます。
次に鶏肉と黒胡椒を入れて炒め、トマト、ココナッツミルク、ローリエを加えてあとは煮るだけ。香ばしく焼いたナン、もしくはライスを添えてどうぞ。
スパイスにはさまざまな効能があり夏バテ防止によさそう。配合を研究してみるのもいいですね。
(構成/沖村かなみ)
■スパイスたっぷりチキンカレー
【材料(4人分)】鶏もも肉(骨付き)500g、A(塩・黒胡椒各少々、カレー粉大さじ3)、トマト中3個、B(玉ねぎ大1個、ニンニク2片、ショウガ1片)、ピーマン3個、なす1本、サラダ油大さじ3、C(ガラムマサラ大さじ1、カルダモン5粒、クローブ10粒、シナモンパウダー大さじ1、シナモンスティック1本、チリパウダー大さじ1、ターメリック小さじ2、塩小さじ2)、黒胡椒大さじ1、ココナッツミルク200ml、ローリエ3枚
【作り方】(1)鶏もも肉はAで下味を付ける。(2)みじん切りにしたBをサラダ油で炒める。ざく切りのピーマン、輪切りのなすを加えて炒め、Cを加えてよく混ぜる。(3)香りが出たら(1)と黒胡椒を加えてさらに炒め、乱切りにしたトマト、ココナッツミルク、ローリエを加え、フタをして弱火で30分程度煮込む。
キャベツ360g、A(塩小さじ1と1/2、砂糖小さじ1、キャラウェイシード小さじ1/2、水30ml、白ワイン40ml)、ローリエ1枚、赤唐辛子1本
【ワンポイントアドバイス】カルダモン(黄緑色)は清涼感があり、クローブ(焦げ茶)は甘い香りが特徴。
野菜を炒めたらスパイスを加えて焦げないようによく混ぜ、香りを立たせる。
※週刊朝日 2022年8月19・26日合併号