FA権を行使して他球団に移籍した選手は又吉克樹(中日→ソフトバンク)だけと比較的静かなオフとなったが、新外国人選手や他球団を自由契約となった選手を獲得した球団も少なくない。キャンプイン後もまだ動きがある可能性は高いが、現時点での補強について診断してみたいと思う。なお、ルーキーに関しては今年一軍の戦力になる可能性が高い選手のみをピックアップした。また診断はA、B、C、Dの四段階評価で、あくまでもこのオフに加入した選手が今年一軍戦力になるかという点を評価基準とし、退団した選手の影響も加味して評価した。今回はパ・リーグ編だ。/セ・リーグ編はこちら→巨人、阪神の評価は…“新戦力不足”が気になるチームも【オフ補強診断 セ・リーグ編】
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■オリックス:B
・主な新戦力
ジェシー・ビドル(新外国人・投手)
ジェイコブ・ワゲスパック(新外国人・投手)
ブレイビック・バレラ(新外国人・内野手)
椋木蓮(ドラフト1位・投手)
野口智哉(ドラフト2位・内野手)
福永奨(ドラフト3位・捕手)
渡部遼人(ドラフト4位・外野手)
横山楓(ドラフト6位・投手)
小木田敦也(ドラフト7位・投手)
昨シーズン途中から加入したバルガスとラベロ以外の外国人選手を自由契約とし、新たに3人の新外国人を獲得したオリックス。メジャーでの実績的には2018年に60試合に登板しているビドルが目立つ。翌年以降は成績を落としてマイナー暮らしが長くなったものの、昨年も3Aでは安定した成績を残している。196cmの大型サウスポーは日本には珍しく、三振を奪えるのも魅力だ。退団したヒギンスに代わるセットアッパーとして期待がかかる。
ワゲスパックも2019年にはメジャーで13試合に先発して5勝をマークした実績を持つ。今年で29歳とまだ若く、先発もリリーフも経験しているのは強みだ。バレラは複数のポジションを守れるユーティリティプレーヤー。ビドルとワゲスパックがメジャーで過去2年間低迷していたのとは対照的に、徐々に成績を上げていたのは好材料だ。オリックスではセカンドでの起用が増えることになりそうだが、スイッチヒッターというのもベンチにとってありがたい存在となるだろう。
ドラフトでは支配下で指名した7人のうち6人が大学生、社会人という指名となったが、即戦力としての期待が大きいのが椋木、横山、小木田の投手3人だ。特に椋木は短いイニングであればコンスタントに150キロを超え、制球力の高さも光る。平野佳寿の後継者として期待できる存在だ。横山、小木田も好調時は150キロを超えるスピードがあり、ブルペンの一角に入ってくる可能性もあるだろう。野手の3人も野口は強打、福永と渡部は守備という明確な武器があり、控えの層は確実に厚くなったと言えそうだ。