■ロッテ:C
・主な新戦力
タイロン・ゲレーロ(新外国人・投手)
池田来翔(ドラフト2位・内野手)
広畑敦也(ドラフト3位・投手)
八木彬(ドラフト5位・投手)
ドラフト以外の補強は新外国人のゲレーロだけということでCとしたが、チームの弱点であるリリーフ陣を厚くするための狙いははっきりと感じられる。まずゲレーロは2018年に60試合、2019年に52試合に登板した実績を持ち、コンスタントに150キロ台中盤をマークするスピードが魅力の右腕。数字の割に被打率が高いのは気になるものの、2メートルを超える長身でありながらフォームのバランスも決して悪くない。抑えの益田直也に繋ぐ役割として期待したい。
ルーキーも3位の広畑と5位の八木に即戦力の期待がかかる。広畑はこの順位で指名できたのが不思議なくらいの実力者で、総合力では社会人ナンバーワン投手と言える。緩急の使い方も上手く先発としても力を発揮しそうだが、チーム事情を考えるとリリーフでの起用となりそうだ。八木は社会人時代から抑えを任されていた本格派右腕。150キロ前後のストレートと鋭く落ちるフォークで三振を奪えるのが大きな魅力だ。野手は大学卒の池田も少し時間がかかるタイプに見えるだけに、今年すぐ使える選手という意味では上積みはなさそうだが、広畑と八木の加入が投手陣にもたらすプラスは確実に大きいはずだ。
■楽天:B
・主な新戦力
クリス・ギッテンス(新外国人・内野手)
ホセ・マルモレホス(新外国人・外野手)
西川遥輝(日本ハムを自由契約になり移籍・外野手)
川島慶三(ソフトバンクを自由契約になり移籍・内野手)
釜元豪(ソフトバンクを自由契約になり移籍・外野手・育成契約)
安田悠馬(ドラフト2位・捕手)
西垣雅矢(ドラフト6位・投手)
FA以外の移籍で最も注目を集めた西川を獲得。チーム盗塁数は4年連続でリーグ最下位だけに、4度の盗塁王に輝き通算311盗塁をマークしている西川の加入は大きなプラスとなりそうだ。もう1人チームに大きなプラスをもたらしそうなのが川島だ。ソフトバンクでは層の厚いチームの中でもスーパーサブとして抜群の存在感を示しており、そのプレーぶりからも目立った衰えは感じられない。また常に勝ち続けてきたチームでプレーしてきた経験も貴重で、単純な成績以外の面でもチームにもたらす好影響は大きいだろう。
実績のある2人以外では外国人野手2人を獲得。ともにメジャーでの実績はそれほど目立ったものがないが、マイナーでの成績とプレーぶりを見る限り遠くへ飛ばす力は持っているように見える。昨年はディクソン、カスティーヨの2人が全く結果を残せずに1年で退団となっているだけに大きな期待はかけづらいが、日本の野球に上手くフィットすれば得点力アップも期待できそうだ。
ドラフトでは素材型の選手を多く指名したため今年の戦力としては考えづらいが、意外に早く一軍昇格が期待できそうなのが6位の西垣だ。4年秋のシーズンに大きく成績を伸ばしており、コントロールも安定している。先発はベテランが多いだけに、故障や疲労で戦列を離れた時にその穴を埋める存在となることも十分に考えられるだろう。