これは主に男子選手が多いような気もするが、女子選手も同様だという。カナダの女子代表としてソチ五輪にも出場したメアリー-アン・アルセノーはリンクの整備不足がミスショットに繋がった際に“Fワード”を使ってしまった過去があるようだ。

 汚い言葉には罰金を科されるケースもあるようだが、この時のアルセノーは罰金こそ科されることはなかったものの、発言について注意を受けたとのこと。また発言に対しては父親から「懲罰に十分値するものだったね」と伝えられ、母親からも「あなたの祖母が見てないことを祈っているわ」と言われてしまった経験を語っている。

 このように意図せず汚い言葉を発してしまう恐れがあるため、選手たちは試合中にマイクをつけることに抵抗がありそうな感じもする。だが、2月10日に『NBCスポーツ』のウェブサイトが掲載した記事によると、意外にもほとんどの選手が「問題はない」と考え、逆にメリットもあると考えているようだ。

 アメリカ男子代表のジョン・シュスターはマイク着用の利点として「時に感情に負けてしまうこともあるけど、マイクをつけていることで目指すべき人間であろうということを思い起させてくれる」と自身の発言を律することができると述べている。また、スウェーデンの女子代表として出場したアンナ・ハッセルボリは「(声が聞こえることで)ファンは本当の裏側を見ることができる」と視聴者目線でマイクの良さを説いている。

 シュスターと同じアメリカ男子代表のマット・ハミルトンもマイク賛成派の一人。今大会ではトレードマークの長髪など派手な見た目が日本のメディアにも取り上げられたハミルトンは、「私たちが考えていることを共有することで、(見ている人と)より距離感が近づく。親近感を感じて楽しむことができるよね」と主張。マイクをつけて競技に臨むことはカーリングの“最も素晴らしい要素”の一つであり、それがあることで選手たちは自分たちの人間的魅力を伝えることができると持論を語っている。

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作戦が漏れてしまう可能性は?