
昨年秋の明治神宮大会を制し、3月18日に開幕する選抜高校野球でも優勝候補の筆頭に挙げられる大阪桐蔭。甲子園通算8度の優勝もさることながら、プロへも数多くの選手を輩出しており、現役NPB選手23人というのはトップの数字である。
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大阪桐蔭に次ぐ2位は神奈川を代表する強豪である横浜で18人(MLB所属の筒香嘉智は除く)。昨シーズン限りで松坂大輔は引退したが、近年も多くの選手がプロ入りしており、そのブランド力は健在だ。現時点ではこの2校が頭一つリードしている印象だが、今後追随する可能性のある学校を探ってみたいと思う。
ここ数年で一気に人数を増やしている高校と言えば花咲徳栄(埼玉)になるだろう。2015年の愛斗(西武)から昨年の味谷大誠(中日)まで7年連続で指名を受け、その間には楠本泰史(DeNA)が東北福祉大、長谷川威展(日本ハム)が金沢学院大経由でプロ入りを果たしている。現役で最も年長なのが楠本と若月健矢(オリックス)の27歳(今年の満年齢)というところからも、いかに近年多くの選手がプロ入りしているかということがよく分かるだろう。2017年には夏の甲子園優勝を果たすなどチームとしての成績も安定しており、関東を代表する存在になったと言えそうだ。
一方の関西では大阪府内で大阪桐蔭としのぎを削る履正社が目立つ。昨年こそ出身者の指名はなかったものの、2016年以降寺島成輝(ヤクルト)、安田尚憲(ロッテ)、井上広大(阪神)と上位指名で次々とプロ入り。一昨年は小深田大地(DeNA)、田上奏大(ソフトバンク)、内星龍(楽天)と3人が同時に支配下で指名されている。直接対決では大阪桐蔭に敗れることが多いが、2019年には夏の甲子園で初優勝も果たした。一つ気になるのは長年チームの指揮を執った岡田龍生監督が3月限りで退任することだ。新たに監督に就任する多田晃部長も岡田監督とともに指導してきたスタッフだけにいきなりチームのレベルが落ちることは考えづらいが、近年の充実ぶりが目立っていただけに、プレッシャーも大きいだろう。