■ジェンダーレス化に対する抵抗感も

 最後に、性別によって服装を強制されない「ジェンダーレス化」の動きが広がりつつあることについても、意見を聞いた。

「いい時代になったと思う」(富山・40代女性)

「ジェンダーレス化が進むことによって心が軽くなる人がいることはいいことだと思う」(東京・40代女性)

「当然の流れだと思う。男性だから、女性だから、この服といったステレオタイプな考え方は受け入れられないと思う」(静岡・40代男性)

「子どものころから『らしさ』を強制されるのは将来の可能性を閉ざすため、ジェンダーレスに賛成」(北海道・30代女性)。

 一方、反対意見にはこのようなものも。

「正直『どうぞご勝手に……』という感じ」(東京・30代女性)

「少数者の意見のみを重視しすぎ。一見不合理でも、学生時代は我慢を覚えることも必要」(愛知・40代男性)

「個人の心情は尊重すべきだが、騒ぎ過ぎだと思う」(千葉・50代女性)

「きゅうくつな世の中になってしまった」(愛知・50代男性)

 このほか「いまのハヤリだから仕方ない」(埼玉・40代男性)という、消極的な賛成派の声もあった。

 積極的な賛成派からすれば、「まだまだジェンダーレス化にはほど遠い感じがする」(山形・40代女性)というのが現状かもしれない。小林さんはこう語る。

「保護者は子どものころ、ジェンダーの問題についての教育をほとんど受けていません。いまの子どもたちが大人になるころには性の多様化に対してもっと寛容な社会になるのではないでしょうか」

<後編・「学校制服は「必要」が54% 2000人アンケートで見えた、中高生保護者のホンネ」に続く>

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)

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