回答の理由については、以下のようなコメントが寄せられた。
「女だからスカートという考えは古いと思う」(賛成/福岡・40代女性)
「選択肢は多い方がいい」(賛成/東京・50代男性)
「そういう時代」(賛成/愛知・50代男性)
「何でも選択制にすればいいわけではない」(反対/神奈川・40代男性)
「嫌いな流れ」(反対/福岡・50代女性)
「選べるのはいいが、それならむしろ私服でいいと思う」(その他/東京・40代女性)
さらに、「女子生徒にスラックスをはかせることに抵抗はありますか?」という問いに対しては、「ない」66.3%、「ある」8.1%、「どちらとも言えない」が25.6%だった。
小林さんはこの結果を「意外」とみる。
「前の質問では『スカートを着させたい』派がかなり多い一方で、スラックスをはかせるのに抵抗がある人は1割もいない」(小林さん)
スラックスをはかせることに抵抗が「ある」と答えた人は、こんな理由を挙げている。
「いかにもフェミニストですって感じで嫌」(愛知・40代男性)
「まだまだ少人数で目立つと思うから」(福岡・30代女性)
「ほとんど女子はスカートだから」(富山・40代女性)
「男みたい」(神奈川・40代女性)
一方、学校が女子生徒の制服にスラックスを採用する際には、「スラックスをはいた生徒がほかの子からトランスジェンダーだと見られるのではないか」と心配することが多いと、小林さんは言う。だが、実際にスラックスを導入すると、生徒たちはそれを自然に受け入れるという。桜蔭中高の齊藤由紀子校長もこう語っていた。
「生徒たちはとても実利的で、暖かくていいからとか、小学生のときにずっとズボンをはいていたからとか、多少行儀悪くしても目立たないからとか、さまざまな理由でスラックスをはいている。そのなかで、スラックスに特別こだわりのある生徒が際立った存在にならずにすんだのはとてもよかったと思います」