『スポーツ・イラストレイテッド』系列の『ファン・ネイション』は5月22日付の記事で、「(大谷は)22日から過去15試合で、スラッシュライン(打率/出塁率/長打率).301/.343/.603、5本塁打、14打点、11得点を挙げている」と紹介し、「昨年のア・リーグMVPは、ここ最近でまたMVPレベルの姿をみせている。エンゼルスが好調なのは、大谷の活躍があるからで、これは疑いようもない事実だ」と称賛。前出の『FOXスポーツ』も「今のところ問題は一切なく、いや、むしろ良くなっている。火曜日(5月24日)からリーグ平均よりも27%も優れた状態になった」と評価。また、前出の『ベガス・インサイダー』による今季MVP(ア・リーグ部門)の予想オッズ(5月28日時点)では、大谷は3.1倍のトップ。2年連続 MVP獲得への期待も依然として高い。
それだけに、試合中に不調を訴えた事は心配でならない。前出の『ヘイロー・ハングアウト』は、「昨年12月から2カ月以上続いたロックアウトと、春季キャンプの短縮の影響で、彼はチームと協力してコンディションを維持することができず、深刻な後退を余儀なくされるリスクにさらされていた。しかし、大谷はこのような逆境の中で、二刀流としてその状態を維持している」とその状態に大きく感銘するも、同時に「大谷が二刀流であり続ける為に最も大切なのは、シーズン中の健康維持と体調管理だ」とも訴えている。
今回はたったの2試合でスタメン復帰を果たし、本塁打を放つなど良い状態でいる大谷だが、シーズンはまだ4分の1を終えたばかりで先は長い。所属するエンゼルスは現在ア・リーグ西地区2位で、8年ぶりのプレーオフ進出も決して夢ではない。そして、大谷がその大きな原動力となっている。ただ、今後も万全な状態を保てるだろうか。MVPといった賞獲得を期待したいところだが、無理をせずシーズンを過ごしてくれることを願いたい。(澤良憲/YOSHINORI SAWA)