なぜラジオは3時間の生放送でも聞き続けられるのか? ラジオDJとして25年、第一線で活躍し続ける秀島史香さんですが、実は「もともと緊張しがちで人見知りで心配性」といいます。そんな秀島さんだからこそ見つけられた、誰でも再現できる「人が聞き入ってしまう会話のレシピ」を一冊に詰め込んだ『なぜか聴きたくなる人の話し方』からの連載。今回は、情報をわかりやすく伝えられるようになる「例え回路の鍛え方」をご紹介します。
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■固有名詞の力を借りる
人間の細胞を擬人化したアニメが人気です。赤血球はハツラツと酸素を運ぶ元気な女の子、白血球はクールで頼れる兄貴キャラなど、それぞれ個性際立つメンバーが体を守る様子はまさに熱血群像ドラマ。教育現場や医療施設から「とてもわかりやすいので教材として使いたい」という声も寄せられて、画像の一部を無償提供しているんだとか。
擬人化とは、人間以外のものを人に見立てる表現で、「例え」の手法のひとつ。伝えたい情報をわかりやすく伝えられる効果があります。
このような「擬人化」をはじめ、「猫っぽい人」と人を動物に例えたり、「ひまわりのような人」と花に例えたり、表現方法は無限にあります。
昔から「話し上手は例え上手」と言いますが、例えがうまくなるコツはあるのでしょうか。私が思うには、例え話のうまい人は、日ごろから頭の中で言葉と言葉をくっつけて、いろいろな例え回路、バイパスを作っているようです。
誰でも日々の習慣でそんな「例え回路」は作れます。早速、今日から気軽にできるトレーニングとして、まずは固有名詞を使ってみましょうか。
<正義感が強くて超アツい、半沢直樹みたいなウチの部長がさ……>
<『あつまれどうぶつの森』みたいなほのぼのした職場でね……>
<付き合いで上司のカラオケ大会を見に行ったんだけど、最後は「紅白歌合戦」のエンディングみたいで。一緒に合唱して大団円って感じだったよ>