「出塁率.311(2位・巨人が.305)、盗塁数80(2位・中日が60)、犠打99(2位・中日90)も抜けている。『本塁打が出にくい』とされる、甲子園向きの野球ができているのも独走要因だ(成績は8月3日時点)」(在京球団スコアラー)
強力打線で打ち勝つ日もあれば、少ない得点差を堅実に守り切るケースもある。試合に応じて、柔軟に対応できているのがわかる。
「心配なのは“慣れ”や“惰性”、そして“奢り”。日本一の超人気球団だけに、勝ち始めると周囲が“チヤホヤ”するのは毎度のこと。頂点に立とうという貪欲な姿勢を持ち、圧倒的勝利を収める気持ちが重要」(スポーツ新聞野球担当)
結果と人気が伴えば誘惑も多く、平常心を保つのも簡単ではない。「大谷翔平(ドジャース)のように野球に没頭してもらいたい」(阪神OB)と付け加える。
「独身選手に『遊ぶな』とは言わん。結果も出し続けているので何の文句もない。しかし、『これから先、どのような選手になりたいのか?』を自問自答してもらいたい。メジャー願望がある佐藤などには、もっと大きな選手になって欲しいから……」(阪神OB)
7月23日配信『週刊文春オンライン』では、「阪神・佐藤輝明、森下翔太、前川右京が過ごした六本木の夜」と抜かれてしまった。「気の緩みだけが唯一のウィークポイント」と心配の声が出るのも理解できる。
「頂点に立とうという気持ちを、貪欲に持ってもらいたい」と、阪神OBは声を大にする。
2019年以降は6年連続でAクラス入りしているが、リーグ制覇は2023年の1度のみ(この時は日本一)。そして球団創設以来、2シーズン制だった1937年秋〜38年春以外の連覇がない。
「“伝統の阪神、巨人”と言う人がいるが、両球団の間には成績で大きな差がある。1つずつ勝利を積み重ね、歴史を変えていくしかない。真の黄金時代を作り、“球界の盟主”になって欲しい」(阪神OB)
リーグ優勝は阪神6回に対し、巨人39回(1リーグ時代除く)。日本一は阪神2回に対し、巨人は22回。数年勝つだけでは逆転できない、大きな差があるのも事実だ。