エアコン代を節約するには
一晩中エアコンをつけていると、電気代が気になる人も多いだろう。冷房を控えめに使いたい場合は、寝具と着衣の工夫で対策できるという。
三橋さんが勧めるのは、通気性が高い敷きパッドを使うこと。背中の熱がこもらないので快適だという。さらに、高通気性敷きパッドの上に麻やイグサなどのシーツを掛けると涼感が得られ、エアコンの設定温度を高めにできる。
寝具店やホームセンターなどには接触冷感素材のものも売られているので、それを活用してもいいそうだ。
姿勢も大事で、横向きで寝ることを勧めている。背中が空いて蒸れないので、室温が高くても眠りやすくなるという。「抱き枕を使うと体圧が分散されるので、長時間横向き姿勢で眠れますよ」(三橋さん)。
着衣は胸元や袖、裾が開いていて、熱がこもりにくいものを選ぶといいそうだ。
節電のためには、扇風機の併用も有効だ。
「室温が高めでも、微風があると体感温度が下がって涼しく感じます。風が強かったり、直接体に当たったりすると体に負担がかかるので、扇風機の風は一度天井か壁に当てて、『間接気流』を作るようにしましょう」(三橋さん)
微風の程度は、ウチワでそよそよあおぐぐらいだという。
同じ寝室に夫婦で寝ていて、夫が暑がり、妻が寒がりという場合、どうしたらいいか。三橋さんは「エアコンの設定温度は暑がりの人に合わせ、寒がりの人が着衣や寝具で工夫するようにしましょう」とアドバイスする。
ダブルベッドを使っている場合は、寝具の調整がしにくい。シングルベッドや布団で寝るのが理想だが、それが難しいときは掛け寝具だけ別にして、それぞれにあったものを使うといいそうだ。
子どもが同じ寝室にいる場合は、子どものほうが大人よりも体温が高いため、子どもに合わせて冷房の設定温度を下げる。大人が着衣と寝具で調整しよう。
プラスαの快眠ポイント
そのほかの快眠法も教えてもらった。

「暑さのあまり部屋にこもりがちですが、できれば1日30分ぐらいは日光を浴びたいですね。部屋の窓際に1時間ほどいるのでもいいでしょう」(三橋さん)
ひと昔前の日本の夏は今ほど暑くなく、薄着で扇風機を利用することで眠れたが、今は温暖化や建物の断熱性の向上で、変わってしまった。
「令和の寝方は冷房をつけたうえで、体を冷やさないよう工夫すること。睡眠環境を整えて、猛暑を乗り切りましょう」(三橋さん)
(井上 志津:ライター)
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