去就が注目される三木監督(左)と登録抹消された浅村(日刊スポーツ)
去就が注目される三木監督(左)と登録抹消された浅村(日刊スポーツ)
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 楽天が苦しい戦いを強いられている。得点力アップのためにシーズン途中にオスカー・ゴンザレス、ルーク・ボイトの両助っ人外国人を獲得して打線強化を図ったが、投打がかみ合わない。優勝争いから取り残され、CS進出すら厳しい状況だ。さらにチームの精神的支柱で今年、2000本安打を達成した浅村栄斗の登録抹消も今月7日に決まるなど明るい話題がない。

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「個々の選手の能力は決して低くないですが、チーム力が上がっていない。近年の楽天はこのような状態がずっと続いているように感じます。起用法に一貫性がなく、チームとしてどういう野球を目指すのかが見えてこない。劣勢の展開になると反発力がないことも気になります。チームの体質を変えないと、上位3球団を追いかけるのは厳しいですよ」(楽天を取材するスポーツ紙記者)

日ハムにカモにされて

 今年は借金が一時、7までふくらんだが、交流戦中に完済。このまま勢いに乗るかと思われたが、6月25日に再び借金生活に戻ると、ズルズル下降線をたどっている。痛かったのが、今月4日から敵地・エスコンフィールドで、首位の日本ハムに3連敗を喫したことだ。3試合で計27失点と投手陣が打ち込まれ、ダメージが残る負け方だった。1戦目にエース・早川隆久が3回6失点と早々とKOされると、2戦目は1-12で大敗。3戦目は4点のリードを奪ったものの、藤井聖がフランミル・レイエスに満塁アーチを浴びるなど2回に大量6失点でKO。その後に同点に追いついたが、7回に清宮幸太郎に勝ち越し2ランを浴びて力尽きた。日ハムには今季3勝10敗1分と完全にカモにされている。

「新庄剛志監督が就任初年度の22年は、楽天が16勝9敗と日ハムに大きく勝ち越しましたが、この3年間でチーム力に大きな差をつけられた。日ハムは新庄監督の下で若返りを図ると共に足りないピースを埋めるためのFA、トレード補強を効果的に行ってきました。一方で楽天は監督がコロコロ変わり、その度に野球のスタイルが変わっている。低迷期から抜け出せないのは必然と言えます」(スポーツ紙デスク)

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