楽天は13年に球団創設初のリーグ優勝、日本一を飾ったが、その後は11年間で8度のBクラスと低迷期に入っている。球団OBは「毎年のように監督交代を繰り返していると、選手たちは来年の監督が気になるんですよね。実際に昨年のシーズン終盤に複数の選手から『来年の監督はどうなりますか?』と聞かれました。試合に集中しきれていなかったんです。そして、CS進出の可能性がまだあったのに、8連敗と大失速しました。勝負の世界は甘くないですよ」と語気を強めた。
「三木監督は育成能力が高い」
2度目の監督就任となった三木監督は、球団の意向で契約年数が非公開となっている。このままBクラスに低迷するようだと、来季の去就はどうなるか。楽天を取材する前出のスポーツ紙記者は「監督交代の可能性がないとは言えない。内部昇格なら渡辺直人2軍監督が有力候補。外部招聘なら実現するかはともかく、オリックスでリーグ3連覇を飾った中嶋聡さん(現オリックススペシャルアドバイザー)は東北の秋田出身ですし、どのようにチームを再建するのか興味があります。楽天でかつて投手コーチを務めた元中日監督の与田剛氏、元DeNA監督のアレックス・ラミレス氏も有力候補になるのでは」と分析する。
一方で、前出の球団OBは「三木監督は育成能力の高い優秀な指導者です。今年の成績だけで判断するのではなく、少なくとも来年までは指揮を執らせるべきです。数年先を見据え、多少の失敗に目をつむってでも若返りを図って改革を断行してほしい」とエールを送る。
まだシーズンは60試合以上残っている。応援してくれるファンのためにも、このままでは終われない。
(今川秀悟)
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