「増税はタブー」は本当か

 国民民主の玉木雄一郎代表の「財源なんか気にしない。政府が考えろ」という無責任な減税提案に支持が高まっているという報道もあるが、本当にそうなのだろうか。また、「増税」はタブーだというが、本当だろうか。

 私は、増税は全く悪いことではないと考えている。北欧など、幸福度ランキング上位の国の消費税率は軒並み20%超であることを見れば、明らかだ。増税が悪いのではなく、税金が国民ではなく一部の既得権層のために使われることが悪いのだ。増税してそれを庶民のために使い、税金は富裕層や既得権層からたくさん取るということにしてくれれば誰も反対する人はいないだろう。

 立憲の江田氏はこうした大きな枠組みの話をわかりやすく話すのが得意だ。党内でそれを枝野氏がサポートすれば最強コンビだ。動きの鈍い野田佳彦代表を追い詰めることはできるだろう。有権者に理解を求めるには時間が必要だ。「責任ある野党・立憲民主党」の公約を一日も早くまとめてもらいたい。

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