
元選手の飲食店経営は多くが失敗
プロ野球選手はセカンドキャリアで自らビジネスを手掛けるケースが少なくない。その中で比較的手掛けやすいと言われているのが飲食店経営だ。現役時代に築いた自身の知名度を利用して集客できる上、参入障壁が比較的低い。ただ、成功するのはほんの一握りだ。
巨人OBの元木大介氏は現役引退から5年後の2010年にラーメン店を都内にオープン。その後も計3店舗を出店したが、14年までにすべての店舗が閉店した。助っ人外国人としてヤクルトや巨人などで活躍し、DeNAで監督も務めたアレックス・ラミレス氏も13年にプエルトリコ料理店「エル・コキ レストランテ」(旧店名「ラミちゃんカフェ」)を都内にオープンしたが、わずか1年半ほどで閉店した。
元巨人担当のテレビ関係者が振り返る。
「ラミちゃんカフェのオープニングパーティーにはラミレス氏の出身地のベネズエラの大使や経営者が訪問し、メディアでも大々的に報じられました。食事はおいしかったですが、店舗が駅から離れていたことや強気の価格設定が影響して、オープンからしばらくすると店内が閑散としていました。客層をしっかり分析して経営していたのかと疑問に感じましたね」
金銭感覚変えられず借金苦や自己破産
千万円単位の年俸が懐に入った現役時代と金銭感覚を変えられず、借金苦に陥ったり、自己破産したりするケースもある。かつて中日や横浜でプレーした50代のプロ野球OBは、競馬や競艇などギャンブルに熱中し、多額の借金を背負ったにも関わらず、コーチに就任して以降もギャンブルをやめられなかった。消費者金融から球団に返済の催促が来て、事実上の解任となった。
球界を代表する強打者として活躍した50代の別の球界OBは、現役時代の年俸総額は10億円を超える。だが、米田元投手の事件を聞いて「他人事じゃない」と複雑な気持ちになったという。
「僕は不動産や投資事業に失敗しているので、皆さんが想像するほどお金は持っていません。現役時代は数十万円単位で競馬、競輪などのギャンブルをやっていましたが、その金銭感覚では破綻してしまいます。20年、30年後の暮らしを考えると、支出をいかに抑えるかが大事なことに、引退してから気づきました」