
ヤクルトに早くも暗雲が立ち込めている。3月に入って主力プレイヤーが相次いで離脱、ベストメンバーを組めないまま開幕を迎えることとなった。いきなり不利な状況でのスタートとなり、ファンからは不満と不安の声も聞こえる。
【写真】今季“定位置”を失う危険性ある「スター選手5人」がこちら(全5枚)
ヤクルトは今季スローガンに「捲土重来2025」を掲げたが、シーズン開始前に試練に直面している。2021年からのリーグ2連覇(2021年は日本一)後は2年連続Bクラスに沈む中、巻き返しを目指していたが、オープン戦などで野手の主力選手に怪我人が続出している。開幕戦のオーダー編成さえ困難な状態だ。
「山田哲人、村上宗隆、塩見泰隆が一軍を離れ、長岡秀樹も死球の影響が心配される。(離脱したのは)リーグを代表する強打者なだけでなく守備でも主要ポジションを任される3選手だけに、チーム編成の柱がいなくなったということ。戦列復帰までは戦い方を根本から見直す必要がある」(ヤクルト関係者)
3月1日の試合で左手を負傷した山田は21日に二軍戦で実戦復帰。早期に一軍に戻ってくる可能性もあるが、村上(上半身のコンディション不良)、塩見(左膝を負傷)とともにシーズン開幕には間に合わない模様。村上は復帰時期は現状不透明で、塩見は長期離脱が見込まれている。23日の日本ハムとのオープン戦で臀部に死球を受けた長岡は開幕に間に合うようだが、それでも多くの主力が不在なのは変わらない。
「(ヤクルトは)毎年、怪我や故障で選手が抜けてしまう。ベストメンバーで戦えることの方が少なく、『ヤ戦病院』と言われても仕方がない。用意された選手がいない状態で采配しなくてはいけないのだから、高津臣吾監督は本当に気の毒。采配以前の問題で、冗談ではなくお祓いが必要かもしれない」(ヤクルトOB)
野手の“優良助っ人”ホセ・オスナとドミンゴ・サンタナが元気なのは救いではある。しかし、「考えること、悩みは多いですけどね。でも、寝て起きたら次の日になるので。時間は待ってくれない。次に進むしかない」(高津監督)というコメントがチームの苦しい実情を感じさせる。