今季のヤクルトには悲しい知らせが続いている。2月7日に衣笠剛球団会長兼オーナー代行が76歳で死去、19日には人気マスコット『つば九郎』の担当者が亡くなった。「負けられないシーズン」のはずだったが、出だしからつまずいた格好だ。
「グラウンド内の成績はもちろん、営業面にも影響が及ばないか心配。人気者だった『つば九郎』に加え、主力選手がまとまって一軍にいない。開幕特需の時期はお客さんも入るだろうが、4月中旬以降の集客とグッズ売り上げがどうなるのか。主力選手には少しでも早く戻って欲しいのですが……」(ヤクルト関係者)
現在離脱している選手たちはヤクルトのみならず、日本を代表するスター選手たち。戦力低下、人気面の両方で球団関係者が心配するのも当然だろう。
「ネット上では、『主力選手が欠けたのならチケット代はディスカウントしろ』という意見もある。ヤクルトはダイナミックプライシングを導入しており、チケット代金が他球団より高めになる傾向が見られる。ファンの気持ちもわからなくはない」(スポーツマーケティング会社担当者)
ヤクルトは2023年から需要によって価格が変動する「ダイナミックプライシング」を導入。阪神戦などでは通常3000円代の外野席が倍以上で発売されたこともあった。「今の状態なら値引きしろ」という意見も間違ってはいない感じもする。
昔からヤクルトを見てきたファンの中には、コンディション不良は恒例行事と、どっしり構えた意見も見られる。とはいえ、「主力選手不在は良いことが1つもないので、早期の復帰を望みたい」(ヤクルト関係者)というのは本音だろう。
「いなくなった選手を望んでも仕方ないし、他選手にはレギュラー奪取のチャンスでもある。また、村上は今季限りでのメジャー挑戦が既定路線なので、1年前倒しになったと考えれば良い。ヤクルトが勝つ年はチーム一丸で戦い、日替わりヒーローが出てくる。前向きになって必死に戦うことでしか道は開けない」(ヤクルトOB)