
5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
【ときめきのアフター】床にモノがなくなりスッキリしたリビング
case.91 やっとわかったイライラの原因 夫・子ども2人/会社員
家は、外で頑張ってきた自分と家族がゆっくりと休める場所であることが理想的です。でも、モノであふれて散らかっている家は、目に入ってくる情報が多く落ち着きません。探し物に費やす時間が増え、家族に「〇〇はどこ?」と聞かれるたびにストレスもたまっていきます。これではとても“癒やしの場所”にはなりません。
「私、朝から晩までずっとイライラしていたんです。家ではいつもお財布とかバッグとかを探す毎日。ほかにも、上の子は忘れ物が多いし、子どもたちは自分で身支度ができないし、いろいろなことにイライラして怒鳴っていました」
こう話すのは、夫と小学生の子ども2人の4人で暮らすちひろさん。些細なことですぐにカッとなって、家族に当たり散らしていました。小1の息子は身の回りのことを自分でできるようになってきましたが、特に小学5年生の娘とちひろさんが衝突することが増えました。例えば、学校の準備が遅いことをちひろさんが叱ると、娘も「わかってるからそんな風に言わないでよ!」と言い返して関係が悪化することも。
もともと無口なタイプの夫は、ちひろさんの気持ちを逆なでしないようにとますます無口に。
「このイライラする気持ちをどうにかしたくて、子どもに対する声かけの講座を受けたこともありました。それはそれで改善できたこともあったんですが、どうしても払拭しきれず、悩んでいたんです」
家の中を見回せば、床にモノが広がっていることにもイライラ。探し物をしている自分にもイライラ。気持ちがずっと落ち着かず、「このままではまずいな」と危機感を覚えました。
そんなある日、SNSで家庭力アッププロジェクト®を目にします。2~3年前からたびたびちひろさんのSNSに出てくるので気になっていましたが、今が始めるタイミングなのかもしれないと感じました。