「ファンや株主は成績不振やグラウンド外での度重なる問題にストレスを溜めている。プロは結果で答えを出すしかないので、将来性を感じられなければ早い段階で手を打たざるを得ない。松井稼頭央前監督の時もそうだったが、レジェンド監督であっても聖域ではない」(西武OB)
松井前監督は球団を代表するOBだったが、成績不振を理由に昨シーズン途中に休養(事実上の解任)となった。生え抜きの西口監督を含め、この先も同様のことが起こるとも予想される。
「監督候補としては西口監督とともに、OBの工藤公康氏、伊東勤氏、秋山幸二氏、松坂大輔氏などの名前が挙がった。しかし現状の西武では勝算が低く、任期途中での解任や途中休養のリスクもあって引き継ぐ人物がいなかったという話も聞く」(スポーツ新聞野球担当デスク)
工藤氏は名球界のYouTubeチャンネルで同じく西武OBの和田一浩氏、現役の栗山巧と対談を行い、西武の改革案を愛情たっぷりに語った。松坂氏もキャンプ地を訪れて西口監督と話し込む姿があった。名門の低迷をOBたちも憂慮している。西口監督が結果を残すのがもちろんベストシナリオだが、西武には“後任候補”は多いという。
「次世代には監督候補がたくさんいる。現役組では栗山、中村剛也、その次代には名捕手・炭谷銀仁朗も控える。巨人へ移籍したとはいえ、2008年日本一の立役者・片岡保幸の人気も健在。まずは西口監督が踏ん張ってチームを立て直してバトンを受け渡すのが理想ですね」(在京球団編成担当)
次世代の監督就任へ向け西口監督が結果を出すしかないが、状況次第では外様の大物招聘の話も聞こえてくる。
「中日を強豪球団に育て上げた落合博満氏の名前が出ることもある。71歳と高齢で体の心配はあるものの、仮に西口監督が短命で終わった場合は可能性としてはゼロではない」(スポーツ新聞野球担当デスク)
80~90年代にかけては「球界最強」の称号を欲しいままにしたが、今ではチームに明るい未来が見えないことから「西武グループは球団売却を考えている」とも言われる始末。結果を出して周囲からの逆風や汚名を返上するしかない。