またチームもドラフト1位でサードの佐々木泰を獲得しており、その長打力を生かして抜擢するとなれば、昨年サードを守っていた小園海斗がセカンドに回る可能性が高い。菊池が昨年のような打撃に終わると、その布陣が基本線となることも十分に考えられる。あと300本に迫った通算2000本安打を達成するためにも、今年が極めて重要なシーズンとなりそうだ。

 菊池と同じセカンドではヤクルトの山田哲人も名前が挙がる。2015年、2016年、2018年と通算3度の3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーを達成しているが、過去3年は故障もあって成績が低下。昨年は385打席、77安打、1盗塁、打率.226とレギュラーに定着した2013年以降ではあらゆる成績で自己最低の数字に終わっている。トリプルスリーを達成した時にはいずれも4割を超えていた出塁率も.306まで低下。四球も半分以下まで減少しているのも、相手投手にとって怖さがなくなってきた証拠だ。

 守備については変わらず安定したプレーを見せているが、今の状態では中軸を任せるには心許ないと言わざるを得ないだろう。巨人や広島のように新加入の選手がいないことと、年齢的なことを考えてもまだチームの期待は高いと思われるが、今年も昨年のような状態が続くようであれば他の選手を抜擢するという流れになる可能性もあるだろう。

 パ・リーグでレギュラーの座が危うい立場となりそうなのが外崎修汰(西武)だ。2019年にはFA楽天に移籍した浅村栄斗に代わってセカンドのレギュラーに定着すると、26本塁打を放つなどリーグを代表する選手へと成長。その後もチームの中心として活躍している。しかし昨年は故障もあって開幕から低迷。ヒット数も99安打、規定打席に到達した選手の中ではリーグ最低となる打率.227に終わった。打撃だけでなく守備についても以前と比べて守備範囲の広さ、堅実さともに力が落ちている印象は否めない。西口文也新監督も早くから外崎のコンバートを明言しており、サードか外野に回る可能性も高い。ポジションが変わったことを良いきっかけにできるかが重要になりそうだ。

昨年、規定打席に到達した選手の中ではリーグ最低となる打率.227に終わった西武・外崎修汰
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ロッテのチームリーダーも重要なシーズンに