「(小笠原は)低迷している中日で投げているので勝敗は仕方ないが、4年連続で規定投球回をクリアしているのは好材料。今永昇太(カブス)の活躍が追い風になり獲得に動く球団あるはず。(契約を結んだ)大手の代理人事務所の存在も大きいと思われ、2年15億円程度で契約はまとまる可能性はある」(MLBアジア地区担当スカウト)
    
 ポスティングの期限は青柳が1月18日午前7時、小笠原が同25日午前7時。まずは所属球団を見つけることが大事だが、入団後もタフな状況が待ち受けている可能性もあり、本人の決断次第だが早期のNPB復帰も考えられるという。

「ポスティングで渡米しても短期で帰国して前NPB所属球団以外と大型契約を結ぶ、いわゆる『有原式FA』となるのではという声がネット上にある。このオフの上沢直之も同じようなルートをたどるのは決定的で、ファンや関係者からは批判の声が上がっている。青柳と小笠原も同じようなキャリアになるのではという懸念もある」(スポーツ新聞野球担当デスク)

 近年は日米の年俸格差も広がりメジャー挑戦を希望する選手が増え、球団も早期のポスティングを認めるケースが増えてきた印象受ける。

 2019年に日本ハムで最多勝となった右腕・有原航平も2020年オフ、日本ハムからポスティングを許可されメジャー移籍(レンジャーズと契約)を果たした1人。しかし米国でプレーした2年間では15試合の登板で3勝7敗、防御率7.57と結果を残せなかった。すると2022年オフに日本球界復帰を決意、3年12億円(推定)でソフトバンクへ加入した。

 昨オフに同じく日本ハムからポスティングでメジャーに挑戦した上沢直之も米国で苦しみ、今オフに4年総額10億円規模の契約でソフトバンク入団が決定したと報道されている。

 だが、ポスティングを活用してメジャー移籍をしたのものの、数年でNPBに復帰して他球団と契約を結ぶことについては「元の所属球団にとって失礼」と批判も集まっている。

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ポスティングのルール整備が必要な時期に?