本連載の書籍化第5弾!『鴻上尚史のおっとどっこいほがらか人生相談』(朝日新聞出版)

【鴻上さんの答え】

 椿さん。大変ですね。14歳で、じつに苦しい戦いに放り込まれていますね。本当にかわいそうに。

 でも、じっとがまんしたり、黙っているのは、嫌ですよね。苦しいですよね。椿さんは何も悪くないのに、悪くない人が、体調不良になるなんておかしいですよね。

 ここは、ひとつ、今の苦しみをなんとかするために、大変ですが、踏ん張って「負けないぞモード」に突入しましょうか。

 今の苦しみを終わらせるために、困難なことにもぶつかる活動が「負けないぞモード」です。

 まず、椿さん。

「クラスの治安がどれだけ悪い」か、克明なレポートを書きます。一週間、正確には、月曜から金曜までの5日間ですが、毎授業、どんなことがあったか、時間と共に正確に記録に書くのです。(授業中にメモします。本当はスマホとかで録音できたらいいのですが、それは無理でしょう)

「9時15分 クラスメイト××、立ち上がって叫ぶ」とか「11時20分 クラスメイト〇〇と△△、大声を出す」「12時50分 クラスメイトの××が、他のクラスメイト□□に、~と言った」なんて感じです。

 担任の先生の行動も書きます。先生が注意しなかったのか、笑いながら注意したのか、ちゃんと注意したのか、を時間と共に書くのです。

 クラスメイトの名前は、匿名でも実名でもいいと思います。ただ、説得力を増すためには、実名の方がいいでしょう。これは「告げ口して」いるのではなく、「正確な情報」を書いているレポートだと思って下さい。

 一週間分の記録ができたら(曜日別で時間に沿った見やすいレポートがいいですね)、コンビニとかでプリントアウトして、それを匿名で校長先生に封筒で送ります。

 学校の所在地と名前、校長先生の名前を書けば、ちゃんと届くでしょう。

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