
人生で本当に大切なのは、「諦める力」だと、Xフォロワー約30万人の元自衛官ぱやぱやくんは語ります。多くの人が「諦めない心」を美徳としますが、現実には自分ではどうにもならないことがたくさん存在します。プロ野球選手になる夢や、人間関係の成り立ちも、その多くが運や他者の意向に左右されるものです。期待しすぎず、時には諦めることで、心の負担を減らし、より豊かな人生を歩むためのヒントを、著者最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』から抜粋・再編集してお届けします。
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人生を生き抜くうえで大切な力は、「諦める力」だと私は思います。
世間では、一般的に「諦めなければ夢は叶う」とか「念じれば道が開ける」などとよく言われています。
しかし、この考えには危うさがあると、私は思っていました。
実は人生において、自分の力ではどうしようもないことはあまりにも多いのです。
たとえば「プロ野球選手になりたい」とか「アイドルになりたい」といった将来の夢は、自分の実力や努力が必要なのはもちろんですが、たまたま「大会でいいところまで進めた」とか「オーディションで勝ち進めた」といった運に左右される側面がかなりあります。
それと同様に「苦手な人でも、こちらの接し方次第で仲良くなれる」とか「完全に脈がないけど、私の行動次第で、あの人を振り向かせることができるはず」といった考え方にも危うさがあります。
人間関係が上手くいくためには、お互いの歩み寄りが必要です。たしかに、自分は相手に対して優しく接することはできるかもしれません。
しかし、他人の言動を決めるのは、あなたではありません。つまりあなたは、自分ではコントロール不能な不確定要素に賭けることになってしまうのです。
当たり前ですが、他人をコントロールすることはできません。また、あなたがそう思っているように、相手もコントロールされたいとは思っていません。
だから、人間関係においては、期待をするよりも「ダメなら諦める」という姿勢を持っておくことも大切です。
ただ、その相手が、あなたにとってどうしても大切な相手だったり、大切にしたいと思えるような相手だったりするなら、話は別です。