ロッテの佐々木朗希が今オフにポスティング・システムを利用しメジャーに挑戦することが、米国メディアでも大きく報じられている。今オフは、巨人・菅野智之や広島・九里亜蓮も海外FA権を行使して、メジャー挑戦を目指すことになった。中日の小笠原慎之介もポスティングでのメジャー挑戦の意向を表明。日本の投手たちが次々とメジャーを目指して海を渡る。
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メジャーでは、「日本人投手はクオリティーが高い」という見方で一致している。ワールドチャンピオンとなったドジャースで活躍する大谷翔平、山本由伸に加え、今年のプレーオフでは、パドレスのダルビッシュ有と松井裕樹、メッツの千賀滉大が大舞台で登板した。DeNAからカブスに移籍した今永昇太は1年目で日本人左腕最多記録の15勝を挙げる大活躍。新人王は逃したが、オールスターに出場してその名を全米に知らしめた。
「次の山本」「次の今永」を見つけようと、メジャー各球団のスカウトは、NPBの試合を熱心に視察しているという。米国で取材するスポーツ紙記者は言う。
「エース級の投手たちはメジャーで通用する素材がゴロゴロいます。高橋宏斗(中日)、戸郷翔征(巨人)、才木浩人(阪神)、今井達也(西武)、平良海馬(同)、宮城大弥(オリックス)、早川隆久(楽天)……メジャーのスカウトは彼らの投球を随時チェックしています」
中継ぎ転向で開花した26歳右腕
そして、この記者はこうも話す。
「日本ではそれほど実績のない投手でも高評価の投手がいます。メジャーの複数のスカウトが挙げたのは、藤平尚真(楽天)ですね」
藤平は山本由伸、今井達也と同世代の26歳右腕。名門・横浜高で1年秋からエースとなり、3年夏の甲子園に出場した。ドラフト1位で楽天に入団し、高卒1年目の17年に8試合登板で3勝4敗、防御率2.28をマークしたが、その後は1軍に定着できず伸び悩んだ。大きな転機となったのは中継ぎへの配置転換だ。今年、救援に役割が変わると、47試合登板で0勝1敗20ホールド1セーブ、防御率1.75をマーク。46回1/3で58三振を奪った。