大分でずっと暮らしたいと語る財前さん(事務所提供)

「終活」の本を出版した理由

――終活ライフケアプランナー、メンタル心理カウンセラーなど6つの資格を取得し、19年に家族や自分の終活に活用できる『自分で作る ありがとうファイル』(光文社)を出版しました。

 終活で死を意識して書き残すことを考えると、気が重くなってしまう人もいると思います。エンディングノートよりもっと気楽に書けたり、生活に必要な情報をすぐに取り出せるファイルを作ろうと思ったんです。家族なのに何も知らない状況で、喪主になる可能性はあります。何から手を付けていいのかわからず、苦労する人は多いと思うんです。私も両親に聞かなければわからないことがたくさんありました。「ありがとうファイル」に医療保険や生命保険などの保険証券をまとめて、カード類とかも写真で表裏を撮っておけばスムーズに整理できる。かかりつけ医を記入しておけば、体調が急変したときに救急隊の方にすぐ伝えることができる。近所でこの本を配ったんですけど、旦那さんを亡くされた奥さんに「この本を読んだ旦那さんが(自分の情報を)全部まとめてくれていた」って言ってくれて。手書きだと文字のぬくもりや温かさも伝わってくる。日本人には言葉にしなくてもわかってくれるという文化があるけど、伝えなければわからないこともある。お互いを知るために、家族間でコミュニケーションを取ることが大事だと思います。

――今後の将来設計を教えてください。

 大分で田舎暮らしをずっとしたいですね。農作物を作っているときが一番楽しいんです。じいじ、ばあばをこきつかってね(笑)。頼りにしているという意味ですよ。まだまだ学ぶことがたくさんありますから。お芝居の仕事も大好きです。女優として必要とされるのは幸せなことですし、これからも全力で取り組みます。

※【後編】<「孫が裸に……」と祖母が大反対 元トレンディー女優「財前直見」が芸能界入りした意外なきっかけ>に続く。

(平尾類)

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