それを考えると、太い先発の柱となれる投手を真っ先に狙いたいところだ。そうなると筆頭候補はやはり金丸夢斗(関西大・投手)になるだろう。スピード、コントロール、変化球全てが一級品で、今年の春も6試合、39回を投げて自責点0と圧倒的な成績を残した。今年パ・リーグで新人王争いをしている武内夏暉(西武)の大学時代と比べても総合力は上回っており、1年目から先発ローテーションに入る可能性は高い。競合は必至と見られるが、大野雄大の後継者候補としてぜひとも狙いたい選手である。

 7月に失速し、優勝争いから後退したDeNA。チーム打率、得点、本塁打数などはリーグトップで、課題はやはり投手陣と言えるだろう。昨年オフに今永昇太とバウアーが退団した影響は大きく、エースの東克樹以外に計算できるのがジャクソン、ケイの外国人2人というのはその苦しさをよく物語っている。ドラフト5位ルーキーの石田裕太郎が1年目から戦力になったのはプラスだが、それ以外の若手はなかなか浮上の兆しが見えず、二軍で結果を残しつつあった森下瑠大も左肘の故障で戦列を離れるなど、若手の底上げが必要な状況だ。

 筆頭候補としてはやはり中日と同じく金丸の名前が挙がる。ただ、大学生の有力左腕をこれまでも多く指名してきたが、それでも優勝には届いておらず、昨年オフに萩原龍大チーム統括本部長が「今の延長線上に優勝はない」と話していることからも、思い切った戦略に切り替えることも必要なのかもしれない。そうなるとスケールではNo.1との声もある198cmの超大型左腕、藤田琉生(東海大相模・投手)をいきなり狙うのも面白いだろう。

 何とかAクラス争いには加わっているものの、セ・リーグ連覇に黄色信号が点灯している印象を受ける阪神。投手陣は相変わらず強力で、得点力も決して低いわけではなく、まだまだ余力のある主力も多いが、補強ポイントとなるとショートになるだろう。昨年活躍を見せた木浪聖也が死球による骨折の影響もあって、今年は大きく低迷。木浪が離脱している間にショートを任せられた小幡竜平もなかなか一軍に定着できないシーズンが続いている。今年で木浪が30歳ということを考えても、後釜候補は必要だろう。

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阪神、巨人、広島が“欲しい選手”は?