日本人が昔から食べてきた漬物や納豆など、腸活にいいとされる食材には手軽に食べられるものがたくさんあります。華やかな器で気分も上がります

 ことば一つでやる気が出たり、逆に何もする気にならず自信を失ってしまったりする、ということは、この連載でも繰り返しお話ししました。

 食事については、腸内環境を整えることを中心にアドバイスをしています。緊張するとおなかが痛くなったり、下痢をしたりすることがありますよね。「腸脳相関」といって、脳で感じる強いストレスが腸内細菌に影響を与え、不調をきたしているのです。逆に、「幸せホルモン」と言われるセロトニンの多くは腸で作られています。腸で作られたセロトニンが直接、脳に届くわけではありませんが、セロトニンを作るのに必要なトリプトファンは腸から脳に送られています。

 つまり、メンタルには腸と脳が密接に関わっているということです。そこで私は、東洋医学をベースにした食養生を支援に取り入れました。現代は「飽食の時代」で食べすぎによる体への影響が大きいので、「何を食べるか」ではなく「何を食べないか」が重要です。

 住環境については、片付けや換気といった単純なことから、化学物質対策まで試していただきたいことがいくつかあります。

 部屋を片付けたら気持ちがスッキリした、窓を開けて換気をしただけでよどんでいた空気がすがすがしくなった、という経験をお持ちの方は多いと思います。いますぐできることですから、まずはやってみてください。

 そして、私たちはたくさんの化学物質に囲まれた生活を余儀なくされています。「香害」「スメルハラスメント」という言い方があるように、化学物質の匂いで調子を崩す人も増えています。科学的には人体への影響ははっきりしていませんが、少なくとも実際に気分が悪くなるようなら、避ける必要があります。子どもたちの不調の原因がここにある可能性も否めません。実際に、今まで相談を受けた中には、化学物質対策をしたことでお子さんの不調が改善した事例もあります。

 食育と同じくらい「住育」も重要。不登校に対してさまざまな角度からアプローチしていくことで、少しずつ、その子に合った接し方や改善策が見つかっていきます。

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