このお子さんは受験が終わったころから学校にも行けるようになり、卒業式にも無事に出席。中学校に進学後も部活に励み、頑張って勉強している、とうれしい報告をいただいています。「ことばかけ」「食事」「住環境」への取り組みも、ゆるく継続されているとのこと。そう、ゆるいくらいでいいんです。

 多くの子どもたちと接する際に「朝ごはん何食べた?」「昨日の晩ごはんは何だった?」と聞くことが多いのですが、「何も食べてない」「菓子パンとジュース」「コンビニ弁当」などと答える子が多いことがいつも気になっています。もちろん、ご家庭によってさまざまな事情がありますので、いつもいつも一汁三菜を手作りで、すべてオーガニック食材で、などと言っているわけではありません。ただ、糖類などの大量摂取は血糖値の乱高下の原因になり、精神が不安定になる要素にもつながることがわかっていますので、気を付けたいところです。

 私自身も支援をしながら学び続けています。不登校のお子さんと向き合っている親御さんには、ことばかけはもちろん食事や住環境の観点からも打つ手があるということを頭の片隅に置いていただければと思います。多角的な視点を持つことで、自分を責めずに済みますし、肩の荷を少しだけ下ろすこともできます。このことを、忘れないでいただきたいです。

 最終回となる次回は9月3日配信。不登校を経験したからこそできること、そして、将来の可能性についてお話ししたいと思います。

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