もう1人はレッズなどでプレーし、22年から広島に在籍している秋山翔吾だ。
「秋山の存在も大きい。前田とは同学年でプライベートでも非常に仲がいい。野球に関しては互いにストイックで波長が合う。同じユニフォームを着て、切磋琢磨するイメージがわきます」
前田が目標に掲げる200勝の大台は十分に達成可能な数字だ。そして広島には、いい先例がいる。
広島からメジャーに移籍した先輩で、ドジャース、ヤンキースで活躍した黒田博樹(現広島球団アドバイザー)は、40歳のシーズンとなる15年にメジャーの複数球団の好条件を断り、広島に復帰。16年には2年連続2ケタ勝利で日米通算200勝を達成し、25年ぶりのリーグ優勝にも貢献した。
もちろん、前田はタイガースでチームの勝利に貢献することを今は考えているはずだ。先発に復帰し、来年は2ケタ勝利を挙げて完全復活へ。そしてその先、前田がどのユニフォームを着るのか、楽しみだ。
(今川秀悟)