先発で結果を残せず、救援に配置転換された前田健太(タイガース)が、復調の兆しを見せている。現地時間の7月28日に行われたツインズ戦で、3回途中から登板して5回1失点の好投。先発ローテーション復帰をアピールした。
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2016年に結んだドジャースとの8年契約(20年からツインズに在籍)が昨年オフに満了を迎えたとき、前田には日本の複数球団が獲得に興味を示していた。
セ・リーグ球団の編成担当は、「日本に復帰したら2ケタ勝利をクリアできる力は十分に持っている」と高い評価を口にしていた。
「前田はトミー・ジョン手術を21年に受けていますから、すぐに復活できるわけではない。肘がなじむ感覚って言うんですかね。過去に手術を受けた投手を見ても、自分でボールを操れる感覚になるのに2、3年かかっている。ツインズに在籍した昨季、メジャーでの登板を見てきましたが、パフォーマンスにばらつきがありました。ただ、登板を重ねていくごとに投球の精度は良くなります。同じくメジャー帰りの有原航平(ソフトバンク)がメジャーから日本球界に戻り活躍している成功例があります。昨オフに日本球界復帰を決断していたら、争奪戦になっていたことは間違いないでしょう」
有原は21、22年とレンジャーズでプレーしたが、メジャー通算15試合登板で3勝7敗、防御率7.57。右肩動脈瘤が発見されて手術を受けるなど目立った結果を残せなかった。昨年ソフトバンクに入団した際は活躍に懐疑的な見方があったが、精度の高い多彩な変化球と抜群の制球力を武器にチームで唯一の2ケタ勝利をマーク。今季も首位を快走する中で、先発の大黒柱として16試合登板で10勝4敗、防御率1.88と投手タイトルの独占を狙える好成績を挙げている。