牛乳を使ったやさしい味わいのミルクゼリーは「ぷるるん」食感。粉ゼラチン5グラムを50ミリリットルの水でふやかして、沸騰直前まで温めた300ミリリットルの牛乳に溶かし、グラニュー糖とバニラエッセンスを加えて作るスタンダードなデザートだ(写真/位田明生)
牛乳を使ったやさしい味わいのミルクゼリーは「ぷるるん」食感。粉ゼラチン5グラムを50ミリリットルの水でふやかして、沸騰直前まで温めた300ミリリットルの牛乳に溶かし、グラニュー糖とバニラエッセンスを加えて作るスタンダードなデザートだ(写真/位田明生)
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 4日(木)を対象とした熱中症警戒アラートを、関東や東海、九州など東日本の太平洋側や西日本を中心とした12地域に対して、3日環境省と気象庁が発表した。熱中症のリスクが上昇するので、エアコンをつけたり、こまめな水分補給と塩分補給、十分な睡眠と栄養補給も熱中症予防の基本だ。7月になったばかりなのに暑さに負けそうないま読んでおきたい記事を振り返る(「AERA dot.」2022年7月18日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

【好みのかたさに仕上がる!ゼラチン×水の黄金比はこちら】

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 夏のデザートとして人気の「寒天」「ゼリー」。簡単に手作りできるのでデザートレシピとしても人気だ。けれども、作ってみて「ゼラチンが固まらない」「カチカチに硬くなってしまった」など、思い通りの「やわらかさ」「かたさ」にならない失敗をした人も多いのではないだろうか。思い通りの食感に仕上げるには、どうすれば良いのだろうか? そこで、料理の専門家に「ぷるん」「ぷるるん」「ふるふる」と好みのかたさに仕上がる「寒天」「ゼリー」の黄金レシピを教えてもらった。

 教えてくれるのは、書籍や雑誌、広告などの料理制作やスタイリングを手掛け、洋菓子店勤務の経験もある福岡直子さん。

 板ゼラチンや棒寒天より、粉ゼラチンや粉寒天を使うほうが、「黄金比」を再現しやすいという。

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ゼラチンと寒天はどう違う?

「ゼラチンは、牛や豚の骨、皮から抽出された動物性タンパク質のコラーゲンから作られたものです。一方の寒天は、テングサやオゴノリなどの海藻が原材料。ゼラチンよりも凝固力が強く、常温でも溶けないのが特徴です」

【ゼラチンの黄金レシピ】粉ゼラチン5gに『かため:水250ml』『やわらかめ:水300ml』『ジュレ状:水350ml』

ゼラチンの水分配合「黄金比」。この配合比を覚えてしまえば、分量調整も思いのまま。「ぷるん」と「ぷるるん」の中間など、自分や家族好みのかたさを探すのも楽しい(写真/位田明生)
ゼラチンの水分配合「黄金比」。この配合比を覚えてしまえば、分量調整も思いのまま。「ぷるん」と「ぷるるん」の中間など、自分や家族好みのかたさを探すのも楽しい(写真/位田明生)

ゼリーやプリン、ババロアなど、洋風のデザートに使うゼラチンを好みのかたさに仕上げるための「黄金比」から。福岡さんは、ゼラチンデザートのかたさを「ぷるん」「ぷるるん」「ふるふる」の3段階で表現する。

「『ぷるん』は、一般的なゼリーのかたさ。型抜きしたり、切り分けたりしても、形を保つことができます。『ぷるるん』は、型抜きしても形をキープすることはできるものの、『ぷるん』に比べて水分を感じられる、やわらかめの仕上がり。『ふるふる』は弾力がないジュレ状のかたさで、クラッシュゼリーのような崩していただくタイプのデザートに向いています」

 まず用意するのは粉ゼラチン5グラムを50ミリリットルの水でふやかしたもの。粉ゼラチンは器に入れた水の中に少しずつ、1カ所に固まらないようにふりいれ、よくかき混ぜる。これに、水やジュース、コーヒー、牛乳などの水分を加えてふやかしたゼラチンを煮溶かしデザートを作っていくのだが、食感を左右するのはもちろん、その水分量。250ミリリットルなら「ぷるん」に、300ミリリットルなら「ぷるるん」に、350ミリリットルなら「ふるふる」に仕上がる。

 50ミリリットル刻みの配合は、福岡さんオリジナル。これを覚えることで、型抜きしたら崩れてしまった……などの失敗とはサヨナラだ。

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好みのかたさを見つけたらアレンジも