C&Y.レルネール厩舎のルックドヴェガは仏ダービーの2100メートルまでしか経験がないが、父ロペデヴェガ、母父ハイシャパラルという血統からは十分の距離をこなせるイメージ。Y.レルネール調教師もダービー制覇直後に「現時点では何の計画もない」としつつも「彼は1マイル半を走れると思う。凱旋門賞は非常にトリッキーなレースだが、彼なら適応できる」と話していた。

 仏ダービーは3番手から抜け出して後続を突き放すそつのなさ。豪快な追い込みが持ち味だったエースインパクトとタイプは違うが、安定感を感じるレースぶりだ。ちなみにエースインパクトは8月の仏G2ギヨームドルナノ賞から10月の凱旋門賞を連勝した。ルックドヴェガの次走がどこになるかは注目だ。

 牝馬クラシック路線ではアガ・カーン殿下が所有するドバウィ産駒の英オークス馬エゼリヤが要チェックか。英オークスを3馬身差で快勝して4戦3勝とまだ底を見せていない。D.ウェルド調教師も英オークス制覇後に凱旋門賞に向かう可能性を示唆していた。

 なお主要ブックメーカーの7月1日時点での前売りでは、これまでに挙げた3歳馬たちが上位人気を独占中。1番人気にはシティオブトロイが概ね5倍で推されており、ルックドヴェガが6倍から7倍の2番人気で続く。この2頭からやや離れた13倍の3番人気がエゼリヤで、ロスアンゼルスは17倍から25倍の伏兵扱いとなっている。

 これはつまり、今年は古馬勢に人気を集めるだけの有力馬が不在ということだ。本来なら昨年に英愛ダービーやブリーダーズカップターフを制したオーギュストロダンが大将として君臨してないければならないはずだが、同馬は3月末のG1ドバイシーマクラシックで最下位の12着に惨敗。5月のG1タタソールズゴールドカップでは同世代のホワイトバーチの2着に敗れた。

 ロイヤルアスコットでの英G1プリンスオブウェールズステークスの勝利で復権はしたものの、このレースは強敵不在だった感が否めない。現に2着のザラケムと3着のハットトリック産駒オリゾンドレはG1未勝利馬だった。

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