チーム編成を見ると、「中堅組」の伸び悩みが誤算となっている。外野陣は顕著だ。

 秋山翔吾(現広島)が2019年オフに海外FA権を行使して米国・レッズに移籍すると、翌20年から外野3枠のレギュラーが1つも固定できない状況が続く。リードオフマンで期待された金子侑司は度重なる故障で1軍に定着できず34歳とベテランの域に。川越誠司(現中日、30)、愛斗(現ロッテ、27)、若林楽人(26)、鈴木将平(26)、西川愛也(25)、岸潤一郎(27)、高木渉(24)、蛭間拓哉(23)、長谷川信哉(22)らにチャンスが与えられたが、殻を破れず伸び悩んでいる。内野も渡部健人(25)、佐藤龍世(27)がファームで調整中と新戦力が台頭してこない。

未来が明るい日本ハム

 他球団のスタメンを見ると、25~30歳までの世代がチームの核になっている。

 交流戦初優勝を飾った楽天は、小郷裕哉(27)、辰己涼介(27)、太田光(27)、村林一輝(26)、小深田大翔(28)、渡辺佳明(27)と野球人生で上昇気流に乗っている選手たちがズラリ。

 ソフトバンク山川穂高、近藤健介をFAで補強し、柳田悠岐、今宮健太、甲斐拓也、中村晃といずれも30代を超えた選手たちが主力だが、周東佑京(28)、栗原陵矢(27)、柳町達(27)が中軸で活躍している。

 未来が明るいのは日本ハムだ。チームの中心を担う万波中世、水谷瞬、田宮裕涼、水野達稀、野村佑希はいずれも「00年世代」。アリエル・マルティネス(28)、郡司裕也(26)、上川畑大悟(27)、清宮幸太郎(25)もこれから脂が乗りきる時期に入る。

 オリックスも主力選手の年齢バランスが非常にいい。若月健矢(28)、宗佑磨(28)、頓宮裕真(27)、中川圭太(28)に加えてFA移籍の森友哉(28)、西川龍馬(29)もまだ20代。紅林弘太郎(22)、太田椋(23)もレギュラーで一本立ちしている。

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