移籍してブレークした筆頭格が、DeNAから現役ドラフトで22年オフに中日に移籍した細川成也だ。移籍1年目の昨年は自己最多の24本塁打、78打点をマーク。今季も4番で打率.292、8本塁打、30打点と打撃3部門でトップ5以内に入っている。
また、ソフトバンクから昨オフに日本ハムへ移籍した水谷も打率.376、3本塁打、16打点と活躍。交流戦では歴代最高打率.438をマークし、得点圏打率.615と圧巻の勝負強さを誇る。ソフトバンクでは厚い選手層に阻まれ、プロ5年間で1軍出場なしに終わったが、環境を変えて覚醒した。
きっかけつかめば1軍ブレークも
トレードという選択肢もある。日本ハムの郡司、ロッテの石川慎吾、中日の宇佐見真吾は新天地で活躍している成功例だ。
前出のスポーツ紙デスクは力説する。
「ファームにいる選手でもきっかけをつかめば、1軍でブレークする選手は少なくありません。巨人の松原聖弥(29)、増田陸(24)、広島の中村奨成(25)、DeNAの知野直人(25)、中日の石垣雅海(25)、ソフトバンクのリチャード(25)、日本ハムの今川優馬(27)はチーム事情もあり出場機会が少ないが、持っている能力は高い。特に今川、中村は西武に移籍すれば外野のレギュラーをつかむ可能性を持っている選手です。相手球団と交換要員との折り合いがありますが、獲得を検討する価値はあると思います」
チーム再建は一朝一夕で進まない。シーズンの戦いは続いている。常勝軍団復活に向け、無駄な試合は1つもない。選手たちは意地を見せてほしい。
(今川秀悟)