辻氏はともに戦った選手がいるチームの現状を気にかけており、1打席対決の企画終了後には「(大事なのは)一生懸命ね。そういう『ハッスルプレー』じゃないんだけども……」と古巣の苦戦について語っている。

「渡辺GMの11年ぶりの現場復帰は劇薬投入と言えたが今のところ結果に繋がっていない。今後の展開次第だが来季の新監督招聘は必須で、辻氏も候補に名前が挙がっていてもおかしくない。チームは若手への転換期でもあり、選手を育てながら結果を出せる面でも適任者だろう」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 前回、辻氏が西武を率いた時は、浅村栄斗(現楽天)、秋山翔吾(現広島)、森友哉(現オリックス)、山川穂高(現ソフトバンク)など今は他チームに移籍した選手に加え、現在もチームでプレーする中村剛也、栗山巧、外崎修汰らが「山賊打線」を形成。ここ数シーズンは打撃力不足で苦労しているが、当時は他球団から恐れられる破壊力抜群の打線を作り出した。また、新人の源田壮亮を遊撃に抜擢するなど、多くの野手の飛躍を後押しした。

「監督招聘を考えている球団は複数あるはず。ヤクルト・高津臣吾、中日・立浪和義の両監督は契約最終年になるが、辻氏は選手、コーチとして両球団のOBでもある。両球団ともに若手へ移行途中でもあり、オファーを出す可能性はある」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 1996年からは4年間ヤクルトで過ごし、移籍後3シーズンは野村克也監督のもとでID野球を学んだ。現役引退後はヤクルト(2000年~2001年)、横浜(2002年~2004年)、中日(2007年~2011年、2014年から2016年)で一軍や二軍の指導者として様々なポジションを務めた。

「西武監督時代には看板選手の中村を二軍落ちさせ、森を厳しく叱責したこともある。パワハラにうるさい世の中だが、今こそ辻氏のような厳しさが必要かもしれない」(西武関係者)

「普段は優しく気さくだが野球になると人が変わったように厳格になる。裏表がなく誠実な人柄で誰もが信頼を寄せる。他球団も欲しい人材だろうが、まず最初に西武の大ピンチを救って欲しい」(西武OB)

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厳しさもあるが“コミュ力”も高い?