2022年シーズン終了後に西武の監督を退いた辻発彦氏が、再びNPB球団を指揮する日は近いのだろうか……。苦しむ古巣・西武のみでなく、これまでプレーしたチームなど“ゆかりのある球団”から声がかかる可能性が浮上しているという。
【写真】不振が続けば今季中にも…“見切り”あり得る監督の一人がこちら
現役時代は西武の名二塁手として活躍し、監督としても6シーズンにわたってチームを指揮して2度のリーグ制覇(Aクラス5度)に導いた辻氏の人気は今でも抜群だ。6月1日に行われた西武vs巨人戦(ベルーナドーム)の試合前、巨人OBの斎藤雅樹氏との1打席対決の企画で登場し、球場が大きくわいた。
「歓声の大きさに驚かされた。チームは5位から大きく引き離されての最下位で、松井稼頭央監督が休養(実質の解任)するなど流れは最悪。黄金期時代の名二塁手登場は、一時だけでも現実を忘れることができたのだろう」(西武関係者)
辻氏の記憶はファンや関係者の中に鮮明に残っている。現役時代は球史に残る巧みな内野守備と状況判断に長けた打撃を武器に活躍。西武の80年代から90年代の黄金期には欠かせない選手の1人だった。
現役引退後には西武以外のチームでコーチや二軍監督を歴任。2017年に西武の監督に就任すると3年連続Bクラスのチームを初年度から2位に導き、翌2018年と2019年にはリーグ連覇を成し遂げた。現役選手、そして監督としてチームに勝利をもたらした人物として西武ファンからの支持は絶大だ。
「野球をよく知っていて相手の嫌なことをするのに長けていた。(現役時代は)辻のおかげで勝ちを拾えた試合は数えきれない。監督になってからも臨機応変な采配を振るい結果に繋げた。勝つことができる男と言える」(西武OB)
古巣・西武は先述の通り低迷が続き、5月26日には松井監督が休養に。渡辺久信GMが監督代行を兼任することが決まったが、その後も浮上のキッカケを掴むことができず、交流戦でも最下位。6月11日終了時点で5位のオリックスから9.5ゲーム差の最下位と名門らしからぬ戦いとなっている。