流し台の水栓周りに侵入経路がないか確認する鈴木さん(撮影/大谷百合絵)

 5月は、ゴキブリの活動が活発化する季節。家の中で“G”と出会ってしまった人々からのSOSが急増するため、害虫駆除業者は繁忙期となる。ときにはゴキブリが「大量発生」している過酷な現場にも立ち向かう大変な仕事だが、中にはずさんな作業で高額請求してくる“悪徳業者”もいる。24時間態勢で依頼を受けつける駆除業者「害虫獣SOS」に所属する、若き“Gハンター”に密着し、プロの技や悪徳業者の見分け方などを取材した。

【閲覧注意写真】こ、これがゴキブリの卵⁉

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 5月上旬の午後9時。事前に指定された、東京都港区の3階建てアパートの前で待っていると、“Gハンター”こと鈴木聖也さん(29)が現れた。鈴木さんは午後6時~翌朝3時までの夜間シフトを担当しており、このアパートに住む20代男性・Aさんからの駆除依頼を受けてやってきたのだ。

 鈴木さんに同行し、部屋に入ると、Aさんが今回のSOSに至った経緯を切々と訴えはじめた。

「昨日トイレからゴキブリがぴょこって出てきて、ネット検索で見つけた別の業者に来てもらったんです。その1匹は駆除してもらったんですけど、その後に、『天井裏にもいっぱいいます』『卵があります』なんて言われて、勝手にトイレや風呂場に薬剤をびしゃびしゃまかれて。おまけに『燻煙(くんえん)剤を使うから2時間外に出ていてください』とか言われて、さすがに断りましたけど、トータルで7万円も請求されたんです。明らかに高いし何か怪しいから、クレジット払いにしました。その後ネットで、悪徳業者の手法を紹介している害虫獣SOSさんのブログを見つけて、まさにこのやり口だ!と。次はちゃんと対策してもらおうと思って、今回依頼しました」

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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悪徳業者を撃退したAさん