岸田文雄首相および自民党は、現在、裏金疑惑によって国民の信頼を完全に失い、支持率も最低水準に落ち込んでいる。政権維持だけでも四苦八苦の状況だ。
そんなときに、膨大な政治的エネルギーを要する防衛政策の大転換など、本来は遂行する余裕などない。
しかし、岸田首相は、日本の安全保障政策を根本から変えるような政策をものの見事に推進している。防衛費を倍増してGDP比2%を目指す計画に沿った予算を通し、敵基地攻撃能力の保有を前提にしたミサイルの開発配備計画も進める。中国との戦争のために南西諸島にミサイル基地やレーダー基地を設置し、さらには戦争になったら故郷を捨てよという沖縄県民避難計画作りに入り、さらにはシェルターも設置する。完全なる戦時体制の構築に走っているのだ。
4月10日からの訪米では、米軍のインド太平洋軍司令部と新設される防衛省の統合作戦司令部の事実上の一体化について合意して、いつでも日米合同で戦争を遂行できる体制を目指すとみられる。
冒頭に述べた殺傷能力を有する兵器の象徴である戦闘機の第三国輸出も公明党の抵抗を退けて軽々と決めてみせた。
安全保障の名の下に、国家が一部の国民の生活を監視する「セキュリティ・クリアランス」法案も国会で審議中だ。
もはや、日本は、平和国家でも何でもない。西側軍事同盟の一角を担うただの軍事大国に成り下がってしまったのである。
嫌中国民洗脳にはもう一つ落とし穴がある。
それは、嫌中洗脳状態を自己の利権維持のために悪用しようとする連中がいることだ。例えば、原子力ムラがその典型である。原子力発電と嫌中は直接関係するわけではない。
しかし、嫌中をうまく利用して再生可能エネルギーを叩き、そこから原発推進世論につなげるという企みをもった良からぬ輩が出てきた。