嫌中洗脳はこのような予想外の害悪をもたらしていることにも引き続き注意が必要だ。
さて、嫌中洗脳状態が継続すれば、今後どうなるのか。
今日進められている、戦争のための防衛費拡大は、2%どころか3%、4%、5%とエスカレートしていくだろう。何しろ、敵は中国なのだからいくらあっても足りないということになる。
アメリカからの武器の爆買いも一段とギアアップするはずだ。
武器輸出の歯止めも完全に取り払われて、日本中に国有武器工場城下町ができて、武器輸出で潤う地方が増えるだろう。
そして、気づかぬうちに、セキュリティ・クリアランス法は改正強化され、戦争のために国家が国民一人一人を監視する仕組みに転化していく。
その先には、戦争を本当に可能にするために最も重要な「徴兵制」が待っている。絶対にあり得ないはずの核武装論も、タブーではなくなる。
そして、そうした戦争体制構築の過程では、2015年の集団的自衛権の行使容認反対デモの時とは全く異なり、大きな反対もなく、「中国が危ないなら、仕方ないね」「戦争は嫌だけど、あの危ない中国には備えないとね」という会話が聞こえるだけということになるのかもしれない。
そして、実際に戦争になるかどうかに関わりなく、対中戦争の準備のためにあらゆるリソースを投入することにより、日本経済は衰退し、国民は日に日に窮乏度を高めていくということが起きるのは確実だ。
嫌中洗脳状態を解き、冷静な政策の議論ができる状況を取り戻すことが、喫緊の課題である。