なんと、世界睡眠デーの統計(※4)によると、睡眠不足によって、世界人口の最大 45% が健康と生活の質を脅かされている状態だというのです。
こうした状況をうけ、南カリフォルニア大学ケック大学院の睡眠の専門家であるラージ博士(※5)は、「睡眠の質や量だけでなく、規則正しい睡眠、つまり毎晩同じように質の高い睡眠をとることが重要だ」と指摘しています。
「最新の研究で、睡眠のタイミングと睡眠時間の不規則性が代謝異常や心血管疾患のリスクの上昇と関連していたことから、規則的な睡眠スケジュールと睡眠時間を維持することは、心臓病を予防するためのライフスタイル重要な部分となる可能性がある。」とラージ氏は述べているのです。
とはいうものの、毎晩同じように質の高い睡眠をとるというのは、なかなか難しいものですよね。「生きていくために、忙しくてストレスの多い生活を送っていて、十分な睡眠時間が確保できない」という人が大半だと思います。
7つのすすめ
そんな疲れているであろう大人に対して、世界睡眠協会(※6)の睡眠専門家が作成したという「睡眠衛生に関する 7つのすすめ」を最後に引用したいと思います。
- ・規則正しい就寝時間と起床時間を確保する。(概日リズムの乱れは、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病、そして最近では心臓発作や心臓病のリスクと関連していることがわかっている)
- ・昼寝に注意する(日中の昼寝は午後3時まで、45分を超えないようにする。)
- ・就寝する4時間前には、過度の飲酒を避ける
- ・就寝する6時間前にはカフェインを避ける(コーヒー、チョコレート、紅茶や緑茶など)
- ・就寝の4時間前には重いもの、辛いもの、甘いものを避ける(重くてスパイシーな食べ物は胸やけやその他の消化器系の問題を引き起こす可能性があり、その結果、入眠能力や睡眠能力に影響を与える可能性あり。砂糖に関しては、研究によって落ち着きのない睡眠障害との関連が指摘されている)
- ・定期的な運動を。ただし、就寝直前には運動しないこと(長時間座っていることが睡眠の質の低下に関係していると考えられている。国立睡眠財団によると、1日わずか10分のウォーキング、サイクリング、その他の有酸素運動を行うだけで、「夜間の睡眠の質を大幅に向上させる」ことができるとのこと。)
- 睡眠環境を改善する(ベッドと枕が自分にあった快適なものであり、摂氏 15 ~ 20 度の涼しい部屋環境にする。スマートフォンを含め、あらゆる光を取り除き、仕事のアラートをすべてオフにする。)
私は、日々の運動を継続するとともに、夕食前まで飲んでいたコーヒーをやめ、夜はパソコンやスマートフォンをオフにし、心も身体もリラックスできるような睡眠環境の改善から始めたいと思っています。
【参照URL】
※1
※2
https://www.medicalnewstoday.com/articles/323775#comparison
※3
https://www.cdc.gov/sleep/about_sleep/how_much_sleep.html
※4
https://worldsleepday.org/usetoolkit/talking-points
※5
https://www.cnn.com/2023/02/23/health/sleep-longevity-study-wellness
※6
https://www.cnn.com/2020/03/13/health/10-sleep-commandments-wellness/index.html