写真はイメージ(GettyImages)

 どんなタイプの不眠を認めているのかによって、処方される薬の種類は変わります。厚生労働省によると、日本では成人の5%が、不眠のために睡眠薬を服用しているとあります。

 東京の駅ナカにあった内科クリニックにも、「眠剤(睡眠薬)を処方してほしい」と処方箋を求めて受診される患者さんが少なからずいらっしゃったことを覚えています。夜勤業務があって生活が不規則になりがちという人、海外出張が多く時差対策に必要だという人、マンションの上の階の人の音がうるさくて眠れないという人、仕事のストレスがあり眠れないという人、翌日仕事がある日はどうしても眠れない、など、眠剤を求めるケースは多岐にわたっていました。

 私も、睡眠薬を内服しているうちの1人です。勤務のある前日は、どうしても眠りが浅くなり、朝早くに目が冷めてしまい、睡眠不足が続くようになったのです。仕事や生活に支障をきたすようになり、医療機関に相談し、眠剤を処方してもらうようになりました。

アメリカでは処方箋なし

 日本を離れ、アメリカで生活する今でも、翌日の勤務に支障をきたさないように、勤務のある前日はほとんど内服しています。週末を含む勤務のない日の前日は、幸い、眠りにつくことができることが多いため、内服することは滅多にありません。仕事がない時はアラームを設定する必要がないため、不安感に苛まれることがないのが、内服せずに済む大きな理由だと思います。

 幸い、アメリカにはSleep Aid(睡眠補助薬※2)を処方箋なしで購入することが可能です。一般的に市販化されているものとして、メラトニンやハーブ(バレリアン)、ジフェンヒドラミンやドキシラミンを含む鎮静作用のある抗ヒスタミン薬があげられます。

 街中にあるドラッグストアに行くと、多くの種類のSleep Aidがたくさん陳列されています。大人用から子ども用まで販売されていて、タブレットタイプから、グミタイプまで販売されており、ニーズの高さが伺えます。

 というのも、米国疾病対策予防センター(CDC※3)は、18歳から60歳までの成人に対して、1日あたり7時間以上の睡眠時間を取ることを推奨していますが、CDCによると、アメリカ人の3分の1は、毎晩7時間未満の睡眠しかとっていないのだといいます。

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