13日放送の「東大王」(TBS・毎週水曜午後7時)は新シーズン開幕の3時間SPだ。東大王・芸能人の総勢14人が同時にクイズに挑戦する。ゲストはNON STYLEの井上裕介、加藤シゲアキ、酒井美紀、都留拓也、DJ KOO、富永美樹、みなみかわ、武藤十夢と多彩な顔ぶれ。ゲストのひとり武藤十夢は大学院と芸能活動を両立してきたアイドルだ。過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2023年7月16日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)
【図版】元AKB48武藤十夢さんの学びと資格取得の軌跡はこちら
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2023年3月にAKB48を卒業した武藤十夢さんは、AKBグループ初の大学院卒アイドルだ。大学院に通いながら、合格率5%とも言われる気象予報士試験にも合格。好評発売中のAERAムック『大学院・通信制大学2024』で、がむしゃらに努力した3年の日々を振り返ってもらった。
16歳で女性アイドルグループAKB48の12期生となり、第一線で活躍し続けてきた武藤十夢さん。大学院卒、気象予報士、ファイナンシャル・プランナー(AFP)、防災士など多くの肩書を持ち、クイズ番組などでも活躍する。
さぞかし地アタマと要領がいい人なのだろうと思いきや、本人は「とんでもない」と全否定する。
「大学院は本当に、本っ当に大変で、途中で何度『私には無理だ』『もうやめてしまおう』と思ったかわかりません。肩書が多いのも、私の自信のなさの表れです」
自信がない、武器もない 迷い続けた結論は大学院
「私の場合、研究したいテーマがあって大学院に進んだわけではありませんでした。院への進学を決めたのも、大学卒業の直前。この時期は、とにかく迷い続けていました」
AKB48では、選抜メンバーの中に自分の名前がないこともあった。
「自分にはアイドルとしての才能はない。だったら、それ以外の武器を増やそう」
そう考えて受験した気象予報士試験も落ち続けた。就職活動もした。アナウンススクールに通い、テレビ局の採用試験も受けたが、内定はもらえなかった。
「てんやわんやでしたね(笑)。自信もないし、武器もない。何もない状態をなんとかしたくて模索した結果、大学院に進んだというのが正直なところです。大学で所属していた金融系のゼミの教授に相談し、面接を受けて、修士課程に進学しました」
高校生でAKB48に入り、ずっと学業と仕事を両立させてきた武藤さん。「大学院もなんとかなるだろう」と思っていたが、大学院はそれまでとは勝手が違っていた。