2年連続ゴールデングラブ賞を受賞した中日の高橋周平
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 各球団が春季キャンプでチーム作りを進めているが、補強戦略を止めているわけではない。

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 過去のケースを見ると、2021年3月に巨人田口麗斗ヤクルトの廣岡大志(現オリックス)のトレードを両球団が発表。先発の柱として活躍した実績を持つ田口と、和製大砲として将来を嘱望された廣岡の電撃トレードは大きな衝撃を呼んだ。また、昨年3月には日本ハムの西村天裕とロッテの福田光輝のトレードが成立している。ロッテに移籍した西村は昨季44試合登板で4勝0敗14ホールド、防御率1.25とセットアッパーで奮闘。自己最高の成績でチームの2位躍進に大きく貢献した。

 「トレードは補強ポイントに合致する選手を獲得することが目的ですが、その選手の野球人生を考えた時に他球団に移籍したほうがプラスになると判断する要素もあります。昔に比べて実力のある選手を『飼い殺し』にするケースが減りました。今年もチームの状況を踏まえ、開幕前にトレード補強に乗り出す球団はあると思います」(スポーツ紙デスク)

ミート重視の打撃

 近年は「トレード要員」としてメディアに報じられることが多くなっているのが、中日の高橋周平だ。19年に打率.293、7本塁打、20年に打率.305、7本塁打とミート重視の打撃で結果を残し、三塁でも安定した守備で2年連続ゴールデングラブ賞を受賞した。しかし近年は出場機会が減少。昨年は石川昂弥の台頭でスタメン出場は35試合にとどまった。

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