リチャードはソフトバンクでチャンスを与えられているが、なかなか結果を出せない。一塁は西武からFAで移籍した山川穂高、中村晃がいるため三塁の定位置を狙う。栗原陵矢、野村勇、井上朋也とライバルは多いが、負けられない。プロ7年目は正念場の年となる。
かつてのスピードスターたちも、チーム内で微妙な立ち位置になっている。盗塁王を2度獲得した実績を持つ西武の金子侑司だが、故障や若手の台頭もあり22年は44試合、昨年は47試合出場にとどまった。他球団のスコアラーは「まだまだ走れるし外野の守備での貢献度が高い。このまま終わるのはもったいない」と語る。ただ、外野の3枠が固まっていない状況で、生え抜きの功労者を放出することは考えづらい。もう一度輝きを取り戻せるか。
スタメン出場が激減
トレードの現実味でいえば、DeNAの神里和毅が気になる。走攻守3拍子揃ったスタイルで新人の18年から2年連続15盗塁をマークしたが、20年以降はスタメン出場が激減。外野陣は一角が佐野恵太か、タイラー・オースティンで確定。残り2つのポジションは桑原将志、関根大気を筆頭に、ドラフト1位の即戦力ルーキー・度会隆輝が加入した。大田泰示、楠本泰史、梶原昂希、蝦名達夫も控えており、神里の優先順位が下がっている。DeNAは今永昇太がポスティングシステムでカブスに移籍し、昨季10勝をマークしたトレバー・バウアーの去就も不透明だ。手薄な先発陣の補強に動く可能性が考えられる。