そして、最後はやっぱり、俺の人生に一番影響を与えたのは間違いなく女房のまき代だね。俺の三角だった性格を楕円形にしてくれた。人生を教えてくれた人だ。関西人だから話をうまく丸くまとめるのが上手だったよ。
その女房の血を受け継いだ娘も年々似てきて、まだちょっと角があるけど、もう少しすれば女房にそっくりになるよ。こんなジジイの面倒なんかみなくてもいいのに、ちゃんとやってくれているし、たまに衝突することもあるけど、俺のことを理解してくれているという意味でも、本当に感謝している。これもまき代の育て方の賜物だろうと思うよ。これが娘だからうまくやれるのかな? 息子だったらぶつかっていただろうなあ。
最後にあげる女性はやはり女房
振り返ると、今回挙げた人以外に、付き合ってきたおネエちゃんもふくめて、俺は女性でババを引いたことはないなあ。プロレスで名が売れてくるといろいろな女性も寄ってきたけど、そこはちゃんとしていたよ。うまく料理してこその一流だ!
男がちゃんと思いやりを持って付き合っていたら相手も理解してくれるし、結婚してんだったらその先、壁があるのは分かっているだろう。そこはお互い妥協をしなけりゃいけない。ねんごろになって、そこから二進も三進もいかなっくなりそうなとき、ちょうどプロレスのシリーズが始まったり、アメリカ遠征が始まったりで、連絡とれなくなったりして、うまい具合に収支がついたことも大きかったね(笑)。
まあ、女房よりもほかの誰かを選ぶことは絶対になかったよ。最近になって特に思うよ、あんないい女性をうまいこと引き当てたもんだってね。なんで結婚してくれたのか真相はわからないけど、女房はよく「初めてのデートで行ったふぐ屋で、ふぐの毒に当たって惚れちゃったのよ」と言っていたけどね(笑)。
(構成・高橋ダイスケ)