今季からDeNAでプレーする森唯斗

 今月2月1日から一斉に始まったプロ野球のキャンプも中盤となり、シート打撃や紅白戦など実戦に近い練習が増える時期となってきた。話題になることが多いのはルーキーや新外国人、フリーエージェント(FA)で加入した選手などだが、意外な掘り出し物になる可能性を秘めているのがオフに自由契約となりながらも他球団との契約を勝ち取った選手である。

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 昨年も沢田圭佑(オリックスから自由契約→ロッテ)が育成での入団ながら7月に支配下登録され、シーズン終盤は中継ぎとして活躍。また入団2年目の選手ではあるが、小沢怜史(ソフトバンクから自由契約→ヤクルト)もキャリアハイの6勝をマークして苦しい投手陣を支える存在となった。今年であれば巨人を自らの意思で自由契約となり、中日に移籍した中田翔が最大の目玉だが、他にも面白い選手は例年以上に多い印象を受ける。

 投手ではいずれもソフトバンクを自由契約となった森唯斗(DeNA)と嘉弥真新也(ヤクルト)の名前が挙がる。森は通算127セーブ、105ホールドをマークするなど長年リリーフとして活躍。2021年以降は怪我で成績を落とし、先発に転向した昨年も一軍では結果を残すことはできなかったが、二軍では12試合に登板して5勝をマークし防御率は1.54と格の違いを見せている。今年は自主トレ、キャンプでも順調な調整を続けており、起用法はまだ流動的だが今永昇太(ポスティングでカブスに移籍)が抜け、バウアーの去就も決まらないチームにとっては大きなプラスであることは間違いないだろう。

 一方の嘉弥真も左の中継ぎのスペシャリストとして一昨年までは6年連続で50試合以上に登板した実績を誇る。昨年は得意のスライダーがなかなか決まらず苦しんだ印象が強いものの、独特のボールの角度と軌道は大きな魅力である。ヤクルトのリリーフは抑えの田口麗斗を除くと安定している左投手は山本大貴しか見当たらないだけに、新天地でもフル回転の活躍に期待だ。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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