パ・リーグで近年巨大戦力と言われ続けながらオリックスの後塵を拝しているソフトバンク。このオフは山川穂高(前西武)をFAで獲得したものの、多くの選手を自由契約とするなどチーム内の新陳代謝を進めようという意図が感じられるが、それでもまだ選手が余っている印象を受けるのが捕手だ。昨年、スタメンマスクをかぶった試合数を見てみると甲斐拓也が130試合、嶺井博希が9試合、谷川原健太が4試合となっており、一昨年ブレイクの兆しを見せた渡辺陸や2019年ドラフト2位で入団した海野隆司は二軍暮らしが続いているのだ。

 甲斐が今年で32歳、嶺井が今年で33歳という年齢を考えると、なかなか若手の捕手を抜擢しづらいというのも分かるが、谷川原と海野は今年で27歳と既に中堅と言われる年齢に差し掛かっていることを考えると、このまま選手としての“旬”の時期の大半を二軍で過ごすことになる可能性が高いように感じられる。栗原陵矢のように打撃を生かして他のポジションで勝負するという選択肢ももちろんあるが、他球団であれば捕手として勝負できる可能性が高いことは間違いないだろう。

 セ・リーグで余剰戦力が出てきそうなのがドラフトで即戦力の選手を多く獲得し、またオフに投手陣を徹底的に補強している巨人だ。現役ドラフトで北村拓己がヤクルトに移籍し、中田翔も自由契約で中日に移籍するなど内野手はある程度整理している印象だが、投手と外野手については実績があっても出番に恵まれない選手が出てくる可能性は高い。その候補として挙げたいのが高橋優貴と松原聖弥の2人だ。

 高橋は一昨年のオフに故障で一度育成契約となり、昨年4月に支配下復帰を果たしたもののプロ入り後初の0勝に終わっている。ドラフトでは森田駿哉、又木鉄平と左腕を2人獲得しているだけに、今年が正念場になりそうだ。松原も2020年、2021年と外野のレギュラーとして活躍したが、過去2年間は二軍暮らしが長くなっている。ドラフトでは同じ左打ちの外野手である佐々木俊輔を獲得しており、こちらも厳しい状況だ。ただ二軍では高橋は6勝2敗、松原も4割近い出塁率をマークしているだけに、トレード要員として魅力的に感じる球団が出てきても全くおかしくはないだろう。

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