【7】質問の仕方
○受かる子:解けない理由・原因、考え方を質問する
×受からない子:解けない問題の解答を聞きたがる
「受かる子は『自分はこう考えた。しかし正解と合わない。なぜか?』という質問の仕方をします。自分の持っている知識を駆使して問題に挑んでから来るわけです。こういう場合はアドバイスも的確にできるし、自分の頭で考えた後なので、理解も早い。受からない子は『この問題がわかりません。どうやって解いたらいいですか』という聞き方をする子が多いです。要するに、何がわからないのかがわかっていないのです。自分で解答にたどりつくまで考えるのは苦しいものですが、その苦しさに耐える心の強さが受験には必要なのです」(長原さん)
「受かる子は、なぜその問題が解けないのかを知るために、自分で解いてみた過程を伝えながら質問をします。どこでどう間違えているかがわかり、ほかの類題にもつながっていくよい質問です。一方、受からない子は、わからない問題の解答ばかりを知りたがります。そして解答を教えてもらうと、できた気になってしまいがちなのが危険なところです。わかると解けるは違います。できない理由を明確にするための質問を心がけていきましょう」(村田さん)
【8】模試の活用法
○受かる子:わからなかった問題や間違えた部分の検証を徹底的にやる
×受からない子:判定だけに一喜一憂し、内容の検証をおろそかにする
「模試の結果がA 判定でも、医学部入試では不合格だったという例はたくさんあります。医学部入試は、大学ごとに特色があり、模試とは違う傾向の問題も多く出題されます。模試と実際の入試とでは、合否の相関が絶対ではないので、模試結果を気にしすぎる必要はありません。それより、その時点での自分の立ち位置を知る材料にしたり、できなかった問題の原因を考えたりする教材として活用するほうが大切です。受けっぱなしはやめましょう」(村田さん)
「模試はそれまで頑張った成果が試される場でもあるので、もちろん参考材料にはなります。でも結果が悪くても引きずらないことが大切です。模試でよい点を取ると、そこまでは理解できていると過信しがちですが、それは危険なこと。模試はしょせん模試なので、得点に一喜一憂するのはナンセンスです。それより、解けなかった問題、間違えた問題に目を向け、徹底的に掘り下げるようにしてください。模試は、自分の弱点を見極め、学力を再構築するために使ってこそ、意味があるのです」(長原さん)