38年ぶりの日本一に輝いた阪神と、球団史上初の2年連続最下位に沈んだ中日。対照的な結果となったが、なぜこんなに大きな差が開いたのだろうか。
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「チームを抜本的に変えるなら、5年はかかる。阪神は外部補強に頼らずドラフトで生え抜きの選手を育てることに重点を置いてから、体質が変わった。2015年オフに金本知憲氏が監督に就任した時期が転換期だったと思います。完成度にこだわらず、多少粗くてもスイングスピードが速い、速い球を投げられる、身体が強い選手の獲得に動いた。青柳晃洋、大山悠輔、才木浩人、木浪聖也、湯浅京己は象徴的な選手たちです」(スポーツ紙デスク)
矢野燿大前監督も選手を分析する能力に定評があり、スカウト陣が推した村上頌樹、中野拓夢を下位で指名して大ブレークしたという。
「あとは現場が目指す野球のスタイルですね。広い甲子園を本拠地にし、本塁打がなかなか出ない。岡田彰布監督は、四球を含めた『つなぎの野球』を重視して得点力が上がった。一方、中日はどのようにして得点を取るかという戦略が見えない。助っ人外国人の打撃不振が誤算に挙げられますが、外国人野手が機能しているチームのほうが少ない。一昔前と違い、NPBで30~40本塁打をクリアできる選手を連れてくることは難しい。野球の方向性を見つめ直したほうがいいと思います」(同)