
それもそのはずで、明治大学が100分授業を導入した理由は教育に多様性と国際性を取り入れるだけでなく、学生にも教員にも不評だった「休日授業実施日」をできるだけなくすためだったからだ。
2000年、祝日を本来の日付から特定の月曜日に移動させ、土・日曜日と合わせて3連休にする「ハッピーマンデー制度」が施行されると、大学の授業期間について問題が発生した。
「90分授業を15回行うためにはどうしても休日に授業を行う必要が出てきました。特に月曜の祝日に授業を実施することが非常に多かった。それでもスケジュールを調整しきれず、14回にせざるを得ない科目もあった。その状態はおかしいし、アンケートをとると、同じように感じている学生も多かったことがわかりました」
明治大学が総合的教育改革の一環として100分授業導入を検討し始めたのは12年。そして17年、90分15回だった授業を100分14回に変更した。
「それによって、授業回数はどの科目も14回に平準化されました。休日授業実施日がなくなったわけではありませんが、大幅に減りました。学生にも好意的に受け止められました」
さらに春学期と秋学期に長めの休みを設け、学生の主体的な活動を行える期間を創出した。
「春はゴールデンウイークを含む期間、秋は学園祭の時期に学生が活動しやすいように、授業を行わない日を設定しました。これも学生から『非常にいい』という意見が多かったです」